2024/06/26 16:25

書斎画廊としては、下記の作品に特別の存在感を意識して愛蔵している。

もっとくだいて言っちゃえば、単純に好きだ。

 

池田満寿夫は、ビュッフェについて次のように言っている。

 

”ピカソの「青の時代」と、ビュッフェの灰色とどちらが本物か?

ピカソの「青の時代」の出現は、私を大いに悩ました。

時代的には「青の時代」の方が数十年も先行していたので、ビュッフェが「青の時代」の影響をこうむっていたことは明らかだった。

しかし私にはどちらが先で、誰が影響をおよぼしたかという問題はどうでもよく、どちらがよりいっそう時代を反映しているか、つまり私のいる時代の精神状況を反映しているか、が問題だった。

そうした意味ではビュッフェの方があきらかに戦後の同世代の心境を代表しているように見えた。

救いのなさに於いてビュッフェの人物像は血の気がなく、ひからびた一枚の皮膚であった。”

 

観念が絵画の様式をきわめてストイックに強制し、そのストイックさがむしろ私たちに歓迎される最大の要因でもあった。

 

ベルナール・ビュッフェ 「雄鶏」 1953

 

”私たちはランボーの「地獄の季節」をこわきにかかえ、ピカソの「青の時代」で心を染めあげ、ビュッフェのように青ざめて息をころしていた。” -池田氏の言葉

 

ベルナール・ビュッフェ 「帆船」 1963  プリント デンマーク

 

少々ながくなったが、私自身、池田満寿夫と同時代でその言葉にすごく同感、青春のあの日、あの頃がよみがえった。

ビュッフェは、ともかく懐かしい想い一番の作家と言っておく。