2024/06/22 20:46

妖怪の水木さんが、「ヨーロッパの妖精は日本と違って美の要素が、たくさん感じられる」と。これは以下水木しげるさんの言葉が続く。(美術手帳47秋より)

「つまり、ヨーロッパの人たちは、特別に美が好きなようだ。

美は山も木も家も家具もすべてのものが、美の協奏曲を奏でて気持ちのよい生活ができているのだろう。

即ち、建物とか石畳とかそこらにうごめく人々とか、調和してとてもいい気分になれる。

ぼくは二、三回ヨーロッパにいったが、ちょっと大げさな言い方をすれば、その度に気絶するほどにおどろく。

なにしろすべてが美しい、どうして人はもっと、おどろかないのだろうと思う。


こないだまでは、ミケランジェロやダビンチが大一等だと思っていたが、最近は違う、ボッティチェリなどの方がいい。」

なにしろ、1984年号の掲載ですが、こんなことも述べられています。「そうした絵を大きく印刷して壁などにはったりする産業がおこってもいいと思う。」

残念、その当時すでにフランスの大きいプリントのボッティチェリの絵があったのですが、現在も所有する作品を以下にご紹介いたします。

 

ボッティチェリ ヴィーナスの誕生 1486年ごろ

(テンペラと油彩 172.5×278.5cm ウフィツィ美術館)

 

フランスのアザン社のプリント 額外寸69.5×51cm

 

ボッティチェリ 「LA PRIMAVERA」 1478年頃

ウフィツィ美術館(いずれもルネッサンス絵画の本質を語る重要な作品)