2024/06/22 20:43
ゴッホ 「ゴッホのアルルの寝室」1889年9月 オルセー美術館
イメージサイズ 20×24cm
マット外寸37.8×28.7cm
ゴッホがゴーガンに宛てた手紙に、この絵のスケッチを添えて「僕はこの絵のさまざまな色によって、休息を表現しようとしました。
君が来たらこの作品も、ほかのものと一緒に見ていただくつもりです。」と記されています。
いかにゴーガンが来るのを待ち望んでいたかが察せられます。
美術評論家の高階秀爾氏は、その著書「名画を見る眼」のなかで、「部屋全体がまるで白昼夢のように妖しい雰囲気に満たされていることに気ずかされる」とあるが、この著書をお読みいただければと存じます。
私もこの絵をあらためて、よく見つめてその言に納得いたしました。
フィンセント・・ヴァン・ゴッホ(1853-1890年)が本当に画家であったのは、三十七年の短い生涯のうちのわずか十年間にすぎない。
しかも最も充実した多彩な作品は、1888年にアルルに移ってから以後、晩年のわずか二、三年の間にかかれたのである。
これらの事実に、私達はただ驚くばかりだ。
参考図書 高階秀爾 「続 名画を見る目」(岩波新書)