2024/06/22 20:37

ロベール・ドローネー <カーテン越しのエッフェル塔> 1910年

ドイツ、デュッセルドルフ、ヴェストファーレン州立美術館

 

ドローネーはパリ生まれ。新印象派風の<塔>の連作や、キュビスムによる<エッフェル塔>などを描いたのち、抽象画を描くように至った。エッフェル塔の連作での変化の経過をたどってみよう。

 

             

ロベール・ドローネー <赤いエッフェル塔> 1911-12年

ニュウヨーク、グッゲンハイム美術館

 

ロベール・ドローネー <窓> 1912-13年 

シートサイズ 62×75cm

ドイツ、デュッセルドルフ、ヴェストファーレン州立美術館

 

ここでは抽象的で、以前なら簡単にエッフェル塔と確認されたが、ここでは単なる緑の垂直線となっている。そしてパリの家並も純粋な形態となっている。

その抽象表現と色彩感覚は絶妙としか言いようがない。

クレーも、ひと頃ドローネーの魔力にとりつかれ、クレーの芸術の開花はキゥビスムとドローネーがその土台にあるといはれる。

 

パウル・クレー <谷間の花> 1938年 水彩(板に貼られた綿布)

額外寸 56.5×46.5cm


木々や川が花を囲み、黒地に色彩を浮かび上がる。

自然界がすべて揃って歓喜の詩を歌っているかのようだ。