2024/06/22 11:34

トゥールーズ・ロートレック

「カーテンコールをうけるイヴェット・ギルベール」

1894年夏.パリ 48×25cm アルビ美術館

 

有名な歌手であったギルベールはどんな情景においても風変わりにみえた。
偉大な芸術家で顕著な個性をもち、彼女のレパートリーはすぐにひろまって人びとの間で人気をよび、しかもむしろ上流階級の聴衆に訴えかける芸能人であった。
下層の出であったラ・グリュやジャンヌ・アブリルとは違ってギルべールは富裕階級の出身であった。
正統的な舞台でデビューしたが、1889年にカフェ・コンセールに出演することに変更。
1890年レパートリーを広げてからは、ムーラン・ルージュとディバン・ジャポネから契約の申し出をうけた。

イヴェットはロートレックが彼女を描いた絵の戯画的要素にショックを受けた。
しかし人々の心に最も明瞭に刻みつけられた。
イヴェット・ギルヴェールのイメージはロートレックが創り出したものであった。
この作品はロートレックによる石板の写真引き伸ばしであり、その上に彼はエッサンスで加筆した。
ダグラス・クーパー「トゥルーズ・ロートレック」より

シャンソン狂いの私には、このロートレックとギルベールの出会いにブラボーと叫び、今日も彼女のレコードに酔いしれるのだ。
“書斎画廊”はそれがキッカケかもしれない。